「歯がしみる……」「歯が痛い……」そんな症状がある場合、虫歯かも知れません。ごく初期の白濁程度の虫歯にかぎり適切なブラッシングなどで治ることもありますが、通常は歯を削ることになり、歯の寿命を縮めてしまいます。
虫歯は、決して自然治癒することがないため、早期発見・早期治療が大切。気になることがありましたら、なるべく早く当院にご相談ください。
虫歯のおもな原因は、お口の中の虫歯菌と、そのエサとなる食べカスに含まれる糖分です。虫歯菌が糖分を栄養源として酸を出し、その酸が歯を溶かすことで虫歯が発症・進行していきます。虫歯菌が活発に活動するのは、食後30分だといわれています。そのため、虫歯予防には、食後のうがいやブラッシングが大切です。
また、そのほかにも唾液の分泌が少なく、歯質が弱いといった特性があると、虫歯になりやすい傾向があります。
ヒールオゾン治療をご存知でしょうか? これは、従来のように虫歯を削って除去する治療法とは異なり、塩素の7倍の殺菌力を持つといわれるオゾンを虫歯に数十秒ほど照射することで、99%の虫歯菌を殺菌するという治療法です。
歯を削る量が少なく済み、神経にまで達しているような重度の虫歯でも神経を残すことが可能になる場合があります。また、ごく初期の虫歯ではまったく削らずに治療ができ、虫歯予防の効果も望めます。
- 歯を削る量が少なく済み、痛みが出る可能性が低くなる
- 重度の虫歯でも、歯の神経を残せる場合がある
- 重度の虫歯の治療(根管治療)のときの根管内の殺菌や虫歯の予防に使用可能
- 操作が簡単で、治療時間が短い
- 詰め物や被せ物を入れる前にヒールオゾンを照射することで、虫歯再発の予防効果が高まる
- マウスピースとの併用で、歯周病の予防や矯正治療中の虫歯予防に有効
従来の虫歯治療は虫歯菌に冒された箇所を完全に除去することが一般的でした。しかし、歯は一度削ってしまったら二度と元には戻らないので、削る量を極力抑えることが望まれます。歯を削る量を抑えるための治療として、現在注目を集めているのが「ドックベストセメント」です。
ドックベストセメントは虫歯を完全に取り除かず、一部を残して「虫歯菌を削らないでミネラルで無菌化する」画期的な治療法です。虫歯菌に冒された箇所をすべて取り除くことなく、歯の表面にある固いエナメル質だけ軽く除去します。そしてドックベストセメントを詰めることで、内部に残っている虫歯を固まらせることで自然に治します。薬によって治すため麻酔もいらず、神経を取り除くこともありません。
- 治療箇所が少なく済むため、痛みを伴う処置も少ない
- 2~3回の少ない治療回数で済む
- お子様にも治療でき、特に若い永久歯には最適な治療である
- 抗生剤などの薬物を含んでいないので、アレルギーのある方でも安心して使用できる
- 天然ミネラル成分によって虫歯で柔らかくなってしまった歯質を再石灰化できる
- 必要以上に歯を削らないので、歯を削る量が少なくて済む
- 長期間、殺菌作用が持続するので虫歯の再発を防げる
- 自費治療となるため、費用が高額になる
- 神経まで到達した重度の虫歯には使用できないケースもある
- 治療後のケアを怠ることで治療部分とは別の箇所から新たな虫歯が発生する可能性も
- 治療後も定期的な歯科検診が不可欠である
- 初期の虫歯にはこの治療法は行えない
虫歯は、その原因や進行の過程についてかなり研究が進んでおり、早く治療すればするほどその治療が簡単に早く済むことが多い病気です。ブラッシングのときに歯の色の変化に気づいたり、冷たい物がしみたり、また痛みを感じたりするようなことがありましたら、なるべく早く歯医者さんに行きましょう。また、悪いところがなくても定期的に予防歯科を受診し、虫歯にかからないようすることが大切です。
「親知らず」とは、永久歯が生えそろった後、奥歯の奥に生えてくる歯のことです。多くの場合、10代後半から20代前半に生えますが、人によって生えないこともあります。また、生えたとしても素直にまっすぐ生えることもあれば、斜めに生えたり一部しか生えなかったりすることもあります。
すべての親知らずが抜歯の対象となるわけではありませんが、痛みを伴う場合は抜歯が必要となることがほとんどです。さらに、痛みがなくても歯並びを乱すなど悪影響を及ぼすことがあるので、気になる親知らずがありましたら、一度当院にご相談ください。
次のような親知らずのトラブルがある場合は、抜歯となることがほとんどです。
- 腫れや痛みがある場合
- ブラッシングがしにくい場合(食べカスが溜まりやすく、虫歯になりやすい)
- 斜めに生えている場合(手前の歯を強い力で押し、歯並びに悪影響を及ぼすことがある)
なお、次のような場合は、抜歯不要です。
- 正しい向きでまっすぐ素直に生えている場合
- ブラッシングがきちんとできている場合
- 将来、ほかの歯を失ったときに、移植できそうな場合
まれに、神経に触れるような位置に下の親知らずが生える場合があります。そのような特殊な場合を除き、当院で親知らずの抜歯に対応しています。抜歯後は次の点に注意しましょう。
- 抜歯当日は出血しやすいので、長時間の入浴や飲酒、過激な運動などの血流を活発にするような行為はできるだけ避けてください。
- 麻酔は1~2時間は効いています。その間は、唇や舌の感覚がないので、噛んでしまうことがあります。食事などは少し時間を空けてからにしましょう。
- 抜歯後は、しばらく唾液に血が混じることがあります。もしダラダラと流れるような出血が続く場合は、ご相談ください。
- 抜歯後には多少の出血があり、この血の塊(かたまり)が組織の再生を促します。強いうがいを控え、なるべく洗い流さないようにしましょう。
歯ぎしりを放っておくと、噛み合わせが乱れるだけでなく、全身の健康に悪影響が及ぶことがあります。
歯ぎしりをすると、歯に偏った強い力がかかり、歯や歯周組織(歯ぐきや歯を支えている骨)にダメージを与えてしまいます。それにより噛み合わせが乱れ、身体全体が歪み、頭痛や肩こり、腰痛、耳鳴り、めまいなど全身にさまざまな症状を引き起こすことがあるのです。
眠っている間の歯ぎしりは自分では気付きにくいものですが、多くの方が歯ぎしりをしているといわれています。お口に違和感がある、歯ぎしりを指摘された、などという場合には、一度当院にご相談ください。
「スプリント」というプラスチックまたはゴム製の器具を夜間にお口に装着し、顎を動かす筋肉や顎関節の安静をはかります。「ナイトガード」とも呼ばれ、歯ぎしり防止に有効です。
歯ぎしりを改善したとしても、噛み合わせも治療しなければ、全身の健康の悪化は避けられません。当院では以下のような治療を行っています。
虫歯治療などで入れた詰め物・被せ物などの補綴物が強く当たっている場合などには、その形状を整えて噛み合わせを正常に戻します。
噛み合わせの乱れが大きい場合には、矯正治療の検討をお勧めします。当院では、大学から日本矯正歯科学会の認定医を招いて専門的な治療を行っています。
症状に合わせて顎を適切に動かす練習をします。噛み合わせ不良による顎関節症の程度によって運動の方法が違いますので、当院では精度の高い診断を行い、適切な運動療法の指導を行っています。
治療後は良好なお口の状態をキープしていけるように、定期的な予防歯科の受診をお勧めします。